ロッドナットの種類
ネック調整の際に回すトラスロッドですが、ロッドナットにもたくさん種類があります。
今回はFender系のギター・ベースに採用されているロッドナットを紹介致します。
「十字ナット」
Fenderの初期から71年まで採用されていた十字の溝があるシリンダータイプのロッドナット。
最初期の50~53年のテレキャスターには横一本の溝のみのシングルスロットナットも存在します。
大きめのマイナスドライバーで回すこともできますが、力強く回す事が難しくなるため専用の工具を使って回しています。
また、Fenderのテレキャスターではピックガードを外すとネックを外さなくともロッドナットを回すことができます。
「六角ナット」
同じくシリンダータイプで六角レンチで回すロッドナットです。
近年の多くのメーカーで採用されているのを見ます。
ネックエンド側で回すタイプの物は基本ネックを外して調整しますが、
メーカーやモデルによってはボディに専用の六角レンチを通せる溝が入っていてネックを外さずにロッドナットを回せるモデルもあります。
Fenderでは80年代からヘッド側に小さな穴があり、穴の奥に1/8インチの六角レンチが入るロッドナットがあります。
「バレットナット」
Fenderが70年代から採用したヘッド側についているシリンダータイプのロッドナットです。
外した見た目が銃弾に似ていることからバレットという名前がついています。
六角レンチで回すことができます。
「ホイールナット」
ネックエンドに穴がたくさん開いた露出しているパーツです。
指板エンドを加工して取り付けるタイプとボディ側を加工してホイールナットが入るスペースを確保しているタイプの2種類に分かれるでしょうか。
上記の六角ナットに互換性があるホイールナットのパーツも存在しており、加工は必須ですがモデルによっては後から取り付けも可能です。
弦を緩めること無く素早くネックの調整が出来るのでとても便利です。
これら以外にも特殊なロッドナットを採用しているモデルもあるので改めて後日ご紹介いたします!
山岡
WSR(リペア&カスタム工房)
熟練の職人技と信念を持つチーフリペアマン・額田誠が率いる、渋谷に居を構える楽器のリペア&カスタム工房です。ギター・ベースの調整、パーツ交換、リペア、改造など幅広いオーダーに対応します。
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