ただいま、都合によりメールによるお見積り・お問い合わせを停止しております。
お客さまにはご不便をおかけしますが、ご理解を賜りますようお願い申し上げます。

PU高さ調整

前回のオクターブの調整が完了したら残すところピックアップの高さ調整です。

弦高調整にて大きく弦高を上げ下げした場合、
ピックアップと弦の距離も変わっているので音量や音色に変化があります。
特に今までのセッティングの中でも、ピックアップの高さが一番音に影響します。
その割にはセッティングの仕方は一番簡単で楽にできますのでトライしてみましょう!

ピックアップの調節ネジをドライバーで回すだけでピックアップが上下してくれます。

ピックアップを弦に近づけると出力は大きくパワフルなサウンドになります。
ピックアップを弦から遠ざけると出力は小さく細いサウンドになります。

極端に調節ネジを回しすぎるのも良くありません。
とても低くセッティングしようとすると調節ネジからピックアップが落ちてしまい、取り付け直すハメになります。
ピックガードやエスカッションよりピックアップを下げるのはやめておきましょう。

高くセッティングしすぎると、弦を押さえた時にポールピースに弦が当たってしまったり
シングルコイルなどは弦が近すぎるとポールピースが磁石なので磁力によって弦振動が阻害されてしまい
サスティーンが低下したり実音にうねりが出たりします。
高さを確認するときは、最終フレットを押さえてポールピースとの距離を見ましょう。

また、ジャズマスターやジャズベースなどの4本のビスで固定されているピックアップは
左右に傾きすぎていないかチェックしましょう。
傾くことによって音の拾い方も変わってきます。

例えば、ストラトキャスターではリアピックアップは3つのピックアップの中でも一番ブリッジに近く
弦の振幅する幅が狭いので音を拾いにくいです。
逆にフロントは弦の振幅する幅が広いので音が拾いやすいです。
実際にバランスよくセッティングをするとフロントピックアップからリアピックアップにかけて
高さが段階的に上がるセッティングになります。
リアピックアップの音量を最初に決めて、基準としてセンターとフロントを決めるとバランスは取りやすいです。

ですが、自分が多用するピックアップで一番いい音が鳴らないと残念ですので
例外として多用するピックアップを音の好みに高さを合わせてから
別のピックアップの高さを決めてもいいと思います。

実際にアンプで音を出してチェックしながら調整しましょう。

最終的な高さは好みやジャンルによって人それぞれになりますので
実音に支障が無ければ正解・不正解は特に無いと思います。

山岡


WSR(リペア&カスタム工房)
熟練の職人技と信念を持つチーフリペアマン・額田誠が率いる、渋谷に居を構える楽器のリペア&カスタム工房です。ギター・ベースの調整、パーツ交換、リペア、改造など幅広いオーダーに対応します。
Web : https://www.ikebe-gakki.com/web-ikebe/wsr/index.html

関連記事

Repair
トレモロ
トレモロ

トレモロブリッジのセッティングブリッジマウントビスの高さがバラバラになっていると、ちゃんと機能しなくなってしまいます。特にチューニングが狂うようになってしまったり、演奏に支障をきたしてしまうので、かなりシビアにセッティン […]

Read More...
Repair
試奏機のフレットの作業後
試奏機のフレットの作業後

先週、アンプステーションの試奏機のフレットが削れすぎているのをご紹介いたしました。フレットのすり合わせによって果たして蘇ったのかでしょうか…? 傷は残す事無くしっかりとすり合わせできました!あんなに凹凸がハッキリと出てい […]

Read More...
Repair
フレット溝
フレット溝

リフレットをする時、フレット溝の深さや幅がどうなっているのかは実際にフレットを抜いてみないとわかりません。セルバインディングが付いているモデルであれば、なおさらです・・・。その溝の状態によってその後の作業工程や進行のスピ […]

Read More...
気ままな日記
磁石で固定の裏パネル
磁石で固定の裏パネル

Dingwallでは、バッテリーボックスの蓋が磁石で固定されており、指でつまむだけで取り外しができるようになっています。IbanezのSteve Vaiシグネイチャーモデルである「PIA3761」もスプリングキャビティー […]

Read More...
Tools
TremBlock
TremBlock

弦を交換するのに、一般的なギターは弦を通してペグに巻くだけで良いので簡単ですが、フロイドローズは弦のボールエンドを切ってブリッジに固定してなどなど…作業が多く弦交換に時間がかかります。 ブリッジから弦を外すと裏のスプリン […]

Read More...
気ままな日記
多弦ベース
多弦ベース

多弦ベースの中でも5弦ベースは使用する人も少なく無く、店頭では様々なメーカーから5弦ベースが販売されています。使用されているパーツなどもジャズベースやプレシジョンベースの元のパーツの形をしている物が使用されていたり、外観 […]

Read More...
Repair
線材
線材

こちらは、普段WSRで配線作業で使われている、ビニール製の被膜が絶縁体として撚り線の周りを覆っている、一般的な線材です。「AWG24」というサイズの線材です。AWGは「American Wire Gauge」の略で、数字 […]

Read More...
For Beginner
ロッドナットの種類
ロッドナットの種類

ネック調整の際に回すトラスロッドですが、ロッドナットにもたくさん種類があります。今回はFender系のギター・ベースに採用されているロッドナットを紹介致します。 「十字ナット」Fenderの初期から71年まで採用されてい […]

Read More...

最近の投稿

カテゴリー

アーカイブ

ACCESS

WSR(ダブリュ・エス・アール)
WSR(ダブリュ・エス・アール)

〒150-0043
東京都渋谷区道玄坂1-7-4 スクエアB 3F
TEL.03-6433-7957
E-Mail wsr@ikebe.co.jp